屋根を支える垂木とは?構造・役割・補修の必要性をわかりやすく解説

屋根の骨組み

屋根の構造を語るうえで欠かせない「垂木(たるき)」。

普段目にすることのない部材ですが、実は家の屋根全体を支える非常に重要な役割を担っています。

本記事では、屋根の垂木の基本構造や役割、劣化のサイン、補修が必要となるケースについて、

専門的な知識がない方でも理解できるよう丁寧に解説します!

目次

屋根の垂木(たるき)とは?基本構造と設置位置を解説

垂木とは、屋根の傾斜に沿って取り付けられている細長い木材のことです。

屋根の重さを分散し、野地板や屋根材をしっかりと支える骨組みの一部として機能しています。

屋根垂木の設置場所

垂木は、棟木(むなぎ)から軒先(のきさき)に向かって斜めに取り付けられており、

その上に野地板(のじいた)→防水シート→屋根材(瓦・スレートなど)が重なっていきます。

屋根垂木の素材

かつては無垢の杉や檜が多く使われていましたが、最近では集成材や構造用合板材が主流になっています。

耐久性や防腐性のある材料が選ばれる傾向にあります。


屋根垂木の役割とは?家全体の耐久性に直結する理由

屋根の垂木が担う役割は見た目以上に多岐に渡ります。以下にその主な役割を紹介します。

屋根荷重の分散と構造安定性

垂木は、屋根材の重量や積雪、風圧などの荷重を効率よく分散させ、柱や壁へと力を伝達する橋渡し役です。

屋根形状の維持

屋根の美しい勾配や均一な形状を保つために、垂木が設計通りに組まれているかどうかがカギとなります。たわみやズレがあると、屋根全体が歪んでしまいます。

雨漏り・断熱性能の間接的サポート

垂木の上に張られる野地板や防水層が適切に機能するには、垂木自体がしっかりしていることが大前提です。劣化があると、屋根材のズレや防水シートの破れの原因となり、雨漏りや断熱性の低下を引き起こします。


屋根垂木が劣化する原因とは?放置すると危険な理由

びっくりマーク

屋根の垂木は、屋内から見えない部分にあるため、劣化の発見が遅れがちです。ここでは、よくある劣化原因を紹介します。

雨漏りによる腐朽

防水層や瓦が破損すると、水が垂木に直接浸入し、木材が腐食してしまいます。長期間放置するとシロアリの温床にもなります。

湿気・結露によるカビと腐食

屋根裏の換気が不十分だと、結露によって垂木にカビが発生し、木材が脆くなっていきます。特に断熱材の入っていない古い住宅に多い現象です。

台風や地震によるゆがみ・破損

強風や揺れによって、垂木がズレたり折れたりするケースもあります。特に接合部の緩みは屋根の傾きの原因になります。


屋根垂木補修が必要な症状とセルフチェック方法

では、実際にどんなときに垂木の補修が必要になるのでしょうか。以下の症状が見られる場合は注意が必要です。

見える範囲の天井や屋根裏に異常がある

  • 屋根裏にカビ臭がする
  • 木材が黒ずんでいる
  • 釘が浮いている、木材が裂けている

屋根にたわみや傾きがある

遠目から見て屋根のラインが波打っていたり、一部だけ凹んでいる場合は、垂木のたわみや折損が疑われます

雨漏りが頻発している

修理しても雨漏りが再発する場合、垂木が構造的に弱っている可能性があります。表面ではなく構造部分から修理する必要があります。


屋根垂木補修の方法と流れを解説

実際に垂木を補修する際は、どのような工程で行われるのでしょうか。代表的な補修の流れを紹介します。

補修工程の一般的な流れ

  • 屋根材と野地板の撤去
  • 劣化している垂木の状態確認
  • 腐朽部分の撤去・新材との交換または補強
  • 再び野地板、防水層、屋根材を施工

垂木の補修方法

  • 部分交換:劣化部だけを新しい材で入れ替える
  • 重ね補強:新しい材を横に添えて強度を回復させる(※応急処置に向いている)
  • 全体交換:広範囲の腐食や歪みがある場合に有効

屋根垂木補修の費用相場と注意点

電卓

補修の内容によって費用は大きく変動します。以下に参考価格を示します。

屋根垂木補修の費用目安

工事内容費用相場(税込)
垂木の部分補修(1~2本)3〜8万円程度
垂木の全体交換30〜70万円程度
垂木+野地板の補修50〜100万円程度

※屋根材の種類、勾配、足場の有無によって費用は前後します。

注意点

  • 早期発見・早期補修がコストを抑えるカギ
  • 目視で判断せず、必ず屋根点検を依頼
  • 火災保険や地震保険で補償されるケースもあり

屋根垂木補修はDIYできる?業者に依頼すべき理由

自分で屋根修理

垂木補修は基本的に屋根構造に深く関わる工事であり、DIYでは危険が伴います。以下に業者依頼のメリットを紹介します。

なぜDIYが難しいのか?

  • 高所作業で転落リスクあり
  • 構造理解が必要(間違えると家全体がゆがむ)
  • 適切な工具・材木の入手が困難

業者に依頼するメリット

  • 専門的な調査と正確な補修
  • 他部材(野地板、防水層、瓦)との連携施工が可能
  • 保険申請代行もしてもらえる場合あり

屋根垂木の劣化を防ぐメンテナンス方法

垂木の補修が必要になる前に、劣化を防ぐための予防メンテナンスを意識しておくことが、住宅全体の寿命を延ばすうえで非常に重要です。

以下に具体的なメンテナンス方法を詳しく紹介します。

定期的な屋根点検で垂木の早期異常を発見

垂木の劣化は屋根裏に隠れているため、プロによる定期点検が不可欠です。以下の頻度と項目を目安にすると安心です。

  • 点検頻度:5〜10年に1回(築年数20年以降は5年に1回が理想)
  • 点検内容
    • 屋根のたわみ・沈みの有無
    • 雨漏り痕(天井や小屋裏のシミ)
    • 屋根裏の木材の腐食・シロアリ被害
    • 結露やカビの発生状況

屋根工事業者やリフォーム会社では無料点検サービスを実施している場合もあり、点検だけでも依頼しておく価値があります

防水性能の維持で垂木を水分から守る

垂木の劣化原因の多くは「水分による腐食」です。雨水を遮る防水層や屋根材の定期的なメンテナンスは、垂木を守る最前線の対策です。

  • 屋根材(瓦・スレート)のズレや割れの点検・補修
  • ルーフィング(防水シート)の定期更新(20〜30年が目安)
  • 棟板金や谷板金の浮き・サビの補修
  • 軒先や雨樋の詰まり除去・清掃(雨水の逆流を防ぐ)

目に見える屋根材の不具合を早期に発見・対応することで、垂木まで水が到達するリスクを大幅に減らせます。

屋根裏の換気と断熱性能を改善する

垂木が結露や湿気で劣化するのを防ぐには、屋根裏の環境管理も欠かせません。

  • 換気口(棟換気・軒換気)の設置や清掃
  • 天井裏の断熱材の入れ替えや充填の見直し
  • 室内の湿気対策(浴室・キッチンなどの換気強化)

屋根裏に湿気がこもるとカビや腐朽菌の繁殖が進み、垂木の耐久性が一気に低下します。換気と断熱は見落とされがちな垂木保護策のひとつです。

台風・地震後は臨時点検を必ず実施

突風や揺れによって屋根構造がズレると、垂木が知らぬ間にダメージを受けている可能性があります。大きな自然災害の後は、以下の対応を検討してください。

  • 屋根外観の目視確認(瓦のズレ・割れ・落下)
  • 屋根裏の状態確認(雨染み・ひび・カビの有無)
  • 業者によるドローン点検や屋根裏点検の依頼

保険申請の証拠にもなるため、被害がなくても写真記録を残しておくと安心です


屋根の垂木に関するよくある質問

Q1. 垂木って本当にそんなに重要なんですか?

A. はい、非常に重要です。
垂木は屋根の骨組みであり、屋根全体を支える基本構造のひとつです。垂木がしっかりしていないと、屋根材が沈んだり、歪んだりして、雨漏りや断熱不良の原因になります。垂木の状態は家の安全性にも大きく関わるため、決して軽視できない部材です。

Q2. 垂木が劣化していたら、家の建て替えを考えないといけませんか?

A. 基本的には補修や一部交換で対処可能です。
垂木の劣化が広範囲に及んでいる場合でも、構造計算や施工計画に基づいて部分的に交換や補強が行われます。必ずしも建て替えが必要というわけではないので、まずは専門業者に相談して現状を把握するのが大切です。

Q3. 見た目では異常がないのに、垂木が傷んでいることはありますか?

A. はい、見た目でわからないケースが非常に多いです。
垂木は屋根裏や屋根材の下に隠れているため、外観からは一切わからない劣化が進んでいることも珍しくありません。特に雨漏りの跡があったり、天井がたわんでいる場合は、内部で腐朽や割れが起きている可能性があります。

Q4. 垂木の補修って、どれくらいの工期がかかるんですか?

A. 補修の規模によって異なりますが、1日~数日が一般的です。
部分的な垂木の交換であれば、1〜2日程度で完了するケースが多いです。ただし、屋根材の解体や足場の設置が必要な場合は、準備を含めて1週間程度見ておくと安心です。

Q5. 垂木の補修費用って保険でカバーできますか?

A. 条件によっては火災保険や地震保険の対象になります。
自然災害(台風・積雪・地震など)による破損であれば、火災保険や地震保険で補償される可能性があります。ただし、経年劣化やメンテナンス不足による傷みは対象外のことも多いため、事前に保険会社や工事業者と確認をしましょう。

Q6. シロアリが垂木まで食べていた場合、どうすればいいですか?

A. 速やかに駆除と補修をセットで行う必要があります。
垂木にシロアリ被害が及ぶと、屋根の重さを支えられなくなる恐れがあります。まずはシロアリ駆除を専門業者に依頼し、被害範囲を把握した上で必要な部分を補修または交換します。再発防止の処理も忘れずに行うことが大切です。

Q7. DIYで垂木の補強をすることはできますか?

A. 基本的にはおすすめできません。
垂木の補修は構造的な知識と技術が求められ、高所作業でもあるため、非常に危険ですし、失敗すると家全体の構造に悪影響を及ぼすこともあります。 軽微な点検程度ならともかく、実際の補修は必ず専門業者に依頼するのが安全です。

Q8. 垂木が腐っていても、屋根の表面には異常が出ないことはありますか?

A. 初期段階では屋根の表面に異常が出ないこともあります。
腐食が始まったばかりの垂木では、屋根材や天井に目立つ異常がないこともありますが、時間とともに屋根のたわみ・雨漏り・カビなどの兆候が現れてきます。 「何となくおかしい」と感じたら早めの点検が肝心です。

Q9. 垂木を補修したら、屋根全体の寿命も延びますか?

A. はい、確実に延びます。
垂木は屋根の骨格にあたる部材なので、ここをしっかり補修しておくことで、野地板・防水層・屋根材の寿命も確保できます。 逆に垂木の劣化を放置すると、他の部材も連鎖的に傷みやすくなり、結果的に屋根全体の劣化を早めてしまいます。

Q10. 業者に垂木補修を頼むとき、どんな点に注意すればいいですか?

A. 実績・点検力・補償内容の3点をチェックしてください。

  • 屋根構造に詳しく、垂木の施工経験があるか
  • 目視だけでなく屋根裏まで点検してくれるか
  • 施工後の保証制度やアフターフォローがあるか

また、写真付きの報告書を出してくれる業者は信頼度が高いです。複数社から見積もりを取り、工事内容を丁寧に説明してくれるところを選びましょう。


まとめ:屋根垂木の補修は家全体の寿命に関わる重要ポイント

屋根の垂木は、普段は見えない存在ですが、家の耐久性・安全性に直結する非常に重要な構造部材です。

劣化が進むと屋根全体が歪み、雨漏りや断熱性の低下といった深刻な問題に発展します。

「屋根がなんとなく傾いている」「雨漏りが繰り返す」「築年数が20年以上」といった条件に当てはまる場合は、一度専門業者による屋根点検をおすすめします。

早めの対応が、費用と安全を守る最大のポイントです。

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屋根の不具合は、早めに気づいて対処することが何より大切です。

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