アスファルトルーフィングと改質アスファルトルーフィング、どっちを選ぶべき?

屋根工事において重要な役割を担う”下葺き材”。
その中でも広く使われているのが「アスファルトルーフィング」と「改質アスファルトルーフィング」です。
しかし、両者の違いを正確に理解して選んでいる人は意外と少ないかもしれません。
そこで今回は、アスファルトルーフィングと改質アスファルトルーフィングの違いを徹底的に解説。
どちらを選ぶべきか、用途別におすすめの選び方まで詳しく紹介します!
アスファルトルーフィングとは?特徴と基本性能

アスファルトルーフィングの基本構造と役割
アスファルトルーフィングとは、フェルト(繊維シート)にアスファルトを浸み込ませた防水シートです。屋根材の下に敷き、雨水が屋根内部に侵入するのを防ぐ重要な役割を果たします。
アスファルトルーフィングのメリット
- コストが安い:材料費が安価なため、初期コストを抑えられます。
- 施工しやすい:柔軟性があり、施工性も比較的良好です。
- 流通量が多い:一般的な住宅に広く使われています。
アスファルトルーフィングのデメリット
- 耐久性が低め:10〜15年程度で劣化が進みやすいです。
- 温度変化に弱い:熱によりアスファルトが柔らかくなったり、寒さでひび割れたりすることがあります。
改質アスファルトルーフィングとは?特徴と基本性能

改質アスファルトルーフィングの基本構造と役割
改質アスファルトルーフィングは、アスファルトに合成樹脂やゴムなどを混ぜて改良した材料を使った防水シートです。通常のアスファルトルーフィングに比べ、耐久性や耐候性が大幅に向上しています。
改質アスファルトルーフィングのメリット
- 高耐久:耐用年数は20年以上と長寿命です。
- 耐熱・耐寒性能が高い:温度変化による劣化が少ないです。
- 防水性能が優秀:長期間、しっかりと防水性能を維持します。
改質アスファルトルーフィングのデメリット
- コストが高い:通常のアスファルトルーフィングより2〜3倍の価格になることも。
- 重量がやや増す:製品によっては多少重たくなる場合があります。
アスファルトルーフィングと改質アスファルトルーフィングの違い
比較項目 | アスファルトルーフィング | 改質アスファルトルーフィング |
耐久性 | 10〜15年程度 | 20〜30年程度 |
耐熱・耐寒性 | 低い | 高い |
防水性能 | 標準 | 高い |
価格 | 安い | 高い |
重量 | 軽め | やや重い |
柔軟性 | 普通 | 高い |
製品バリエーション | 少ない | 多い |
メンテナンス頻度 | 多め | 少なめ |
1. 素材の違い
アスファルトルーフィングはシンプルなアスファルトが主成分。一方、改質アスファルトルーフィングにはポリマー(合成樹脂)やゴム成分が加えられ、伸縮性や耐久性が高められています。これにより、改質アスファルトルーフィングは引っ張りや衝撃にも強く、割れにくい特性を持っています。
2. 経年劣化の仕方の違い
アスファルトルーフィングは年数とともに硬化し、ひび割れや剥がれを起こしやすいですが、改質アスファルトルーフィングは柔軟性を維持し続け、劣化スピードが緩やかです。そのため、改質アスファルトルーフィングは長期間にわたって防水性能を保つことができます。
3. 施工後のトラブルリスクの違い
アスファルトルーフィングでは施工後10年以内に雨漏りリスクが高まるケースもありますが、改質アスファルトルーフィングではそのリスクが大幅に軽減されます。特に、積雪地帯や台風の多い地域では改質タイプが推奨されます。
4. 建物寿命への影響
長期間安心して住み続けたい場合や、メンテナンスコストを抑えたい場合は、改質アスファルトルーフィングのほうが結果的に建物全体の維持費を低く抑えられる可能性が高いです。
アスファルトルーフィングを選ぶべきケースとは?

予算を抑えたい場合
リフォームや新築でコストを重視したいなら、アスファルトルーフィングは有力な選択肢です。安価なため、建築全体の予算調整がしやすくなります。
将来的に屋根リフォームを予定している場合
例えば10〜15年後に屋根材の葺き替えを検討しているなら、現時点で高耐久の下葺き材を使用する必要はないかもしれません。その場合、アスファルトルーフィングで十分です。
仮設建物や短期利用の建物
一時的な建築物で長期耐久を求めない場合も、コスト優先でアスファルトルーフィングが向いています。
改質アスファルトルーフィングを選ぶべきケースとは?

長期にわたる耐久性を重視したい場合
メンテナンス回数を減らしたい、長く快適に住みたいと考えるなら、改質アスファルトルーフィングがおすすめです。屋根リフォームの頻度を抑え、トータルコストを節約できます。
高温多湿・寒冷地域の住宅
極端な気温変化に強い改質アスファルトルーフィングなら、厳しい気候条件でも安心して使用できます。
高価格帯の住宅・ビル
耐久性や建物品質にこだわる高級住宅や大型ビルの屋根工事では、改質アスファルトルーフィングがスタンダードになっています。
アスファルトルーフィングと改質アスファルトルーフィング、費用比較シミュレーション

例:戸建住宅(屋根面積100㎡)で比較
項目 | アスファルトルーフィング | 改質アスファルトルーフィング |
材料費(1㎡あたり) | 約300円 | 約800円 |
合計材料費 | 約30,000円 | 約80,000円 |
施工費 | 同等 | 同等 |
施工費は下葺き材の違いで大きな差は出ないことが一般的です。つまり、材料費の差額(約5万円)をどう考えるかがポイントになります。
ルーフィング選びでよくある失敗【5選】

1. 価格だけで選んでしまう
「安いから」という理由だけでアスファルトルーフィングを選び、数年後に劣化や雨漏りに悩まされるケースが多くあります。初期コストだけでなく、ライフサイクルコストを考えましょう。
2. 気候条件を無視して選ぶ
高温多湿や寒冷地なのに、標準的なアスファルトルーフィングを選んでしまい、早期劣化を招く失敗も。地域の気候特性に合ったルーフィング選びが重要です。
3. 建物の用途に合わない選択をする
仮設建物や短期間使用ならともかく、30年以上住み続ける予定の住宅で耐久性の低いルーフィングを使うと、後々大きな後悔に繋がります。
4. 施工業者任せにしすぎる
「業者に任せれば大丈夫」と選択を丸投げしてしまうと、自社在庫優先で安価なルーフィングが使われることも。最低限、自分でも素材の特徴を理解しておきましょう。
5. 製品グレードを把握しない
改質アスファルトルーフィングにもグレード(耐久年数や性能差)があり、適切なグレード選びを怠ると期待した性能が得られないこともあります。仕様書やカタログでグレードを確認しましょう。
屋根のルーフィング選びに関するよくある質問
Q1. アスファルトルーフィングと改質アスファルトルーフィング、どちらが一般的ですか?
一般住宅ではコスト重視でアスファルトルーフィングが多く使われていますが、近年では耐久性を重視して改質アスファルトルーフィングを選ぶ方も増えています。建物の用途やご予算に応じた選択が大切です。
Q2. 改質アスファルトルーフィングにはどんな種類がありますか?
主にゴムアス(ゴム入り)やプラスチックアス(樹脂入り)などがあり、それぞれ耐久性や柔軟性に特徴があります。より過酷な環境に耐える高性能タイプもありますので、地域や目的に合わせた選択が必要です。
Q3. ルーフィングの耐用年数はどれくらい違いますか?
アスファルトルーフィングは10〜15年、改質アスファルトルーフィングは20〜30年ほどと言われています。ただし、環境条件や施工状態によっても前後するため、定期点検を行うことをおすすめします。
Q4. 価格差は工事費用全体にどれくらい影響しますか?
ルーフィング単体では数万円の差ですが、屋根工事全体から見ると10%以内程度に収まることが多いです。長期的なメンテナンス費用を考慮すれば、初期投資として改質アスファルトルーフィングを選ぶのも十分価値があります。
Q5. どんな建物でも改質アスファルトルーフィングを使った方がいいですか?
必ずしもそうではありません。短期間利用の建物やコスト重視のケースでは、通常のアスファルトルーフィングで十分な場合もあります。建物の耐用年数や使用目的を考慮して選びましょう。
Q6. ルーフィングの施工不良はどうやって防げますか?
信頼できる施工業者を選び、施工中の写真記録を依頼するのがおすすめです。また、契約時にルーフィング材のメーカーや品番を明記してもらうことで、仕様通りに施工されているか確認しやすくなります。
Q7. 雨漏りが発生した場合、ルーフィングの劣化が原因になることはありますか?
はい、十分にあり得ます。ルーフィングが破れたり、接合部が劣化したりすると、防水層が機能せず雨漏りにつながります。屋根材の異常だけでなく、下葺き材にも注意が必要です。
Q8. ルーフィング交換だけの工事はできますか?
原則として、屋根材を一度剥がさないとルーフィングにはアクセスできないため、ルーフィング単体の交換は難しいです。通常は屋根材の葺き替え工事とセットで行います。
Q9. DIYでルーフィングを張るのは可能ですか?
可能ではありますが、正しい施工知識や防水処理技術が求められます。不十分な施工は雨漏りリスクを高めるため、特に住宅の場合は専門業者に依頼することを強くおすすめします。
Q10. ルーフィング選びで後悔しないためのポイントは何ですか?
耐久性、コスト、施工品質、建物の将来設計を総合的に考えることが大切です。施工業者に任せきりにせず、最低限の知識を持って納得のいく選択をすることが、後悔を防ぐ一番のポイントです。
アスファルトルーフィングと改質アスファルトルーフィング、どっちを選ぶべき?【まとめ】
選び方 | おすすめ下葺き材 |
コスト重視・短期利用 | アスファルトルーフィング |
耐久性重視・長期利用 | 改質アスファルトルーフィング |
気候条件が厳しい地域 | 改質アスファルトルーフィング |
将来屋根葺き替えを予定している | アスファルトルーフィング |
アスファルトルーフィングと改質アスファルトルーフィングは、それぞれメリット・デメリットがはっきりしているため、建物の用途、予算、将来設計に合わせた選び方が大切です。
安易に価格だけで選ばず、10年後、20年後のメンテナンス費用まで見据えて最適な下葺き材を選びましょう!
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