屋根葺き替え工事

ご自宅の屋根の傷みが気になり始めたら、それは実はお住まい全体を見直すチャンスかもしれません。

屋根葺き替え工事とは、経年劣化した屋根材を取り外し、全く新しい屋根に生まれ変わらせる改修工事です。外観がきれいになることに加えて、雨漏り防止、断熱性アップ、耐震性向上と、住宅の様々な性能が向上するのが大きな魅力です。

このページでは、屋根葺き替え作業の概要、その必要性、工事の進行ステップ、得られるメリット、費用対効果、そして新しい屋根材を選ぶ際の考慮点まで、分かりやすくご案内いたします。

1. 屋根葺き替え工事について

屋根葺き替えとは、損傷した屋根材を全て撤去し、新しい屋根材と防水機能を持つ層を新たに設置する工事です。

雨漏りや顕著な老朽化が見られる屋根を根本的に修繕できるため、お住まい全体の「再生」とも言えるほど重要なリフォーム工事です。

屋根下地から徹底的に見直すため、より耐久性に優れたお住まいを実現できます。また同時に、断熱性や遮音性も向上させることが可能です。

2. 屋根の葺き替えが求められる理由

屋根は建物の中で最も過酷な自然環境に晒される部分です。強い日差し、激しい雨、強い風、雪など、あらゆる気象条件の影響を一手に受けているため、時間の経過とともに劣化が進んでいきます。特に日本の気候は変化が大きく、台風や地震といった自然災害も頻繁に発生するため、屋根の安全性がお住まいの安全そのものに直結します。

以下のような問題は、屋根の表面だけを直す応急処置では根本的な解決に至らないケースも多々あります。

✅雨水の浸入が繰り返される

✅屋根材の割れや風による飛散

✅屋根下地の腐敗やカビの発生

✅断熱性能の低下が原因で、冷暖房の効きが悪くなる

葺き替え工事なら、屋根の内部構造までしっかりと修繕し、長い間安心して暮らせる状態に整えることができます。

3. 屋根の葺き替え工事を行うメリット

雨漏りの不安が解消される

防水シートと屋根材を全面的に交換するため、雨水の侵入経路を完全に遮断することが可能です。

お住まいの耐用年数を延ばす

建物の構造体にも悪影響を及ぼす可能性のある劣化要因を取り除き、お住まいの耐用年数を向上させることができます。

断熱性と省エネ効果の向上

熱を遮る性能や断熱性能が高い素材を選ぶことで、室内の快適性が向上し、冷暖房にかかる費用を抑えることが可能になります。

外観の刷新により資産価値もアップ

屋根材が変わることで、家全体の見た目は大きく変化します。中古物件であっても、「新しい家」のような印象を与えることができます。

屋根の軽量化が耐震性を高める

従来の重い瓦屋根から、より軽い金属系の屋根材に変更することで、地震発生時における建物への負担を軽減できます。

4. 屋根の葺き替え工事の進行ステップ

実際の改修作業は、以下のようなステップで進められます。

ステップ①：現場での調査と診断

専門のスタッフが屋根の状況を目視やドローンなどを用いて詳細にチェックし、劣化の度合い、雨漏りの有無、そして屋根下地の状態まで綿密に調査します。

ステップ②：最適なプランの策定と見積もり提示

現地調査の結果をもとに、使用する屋根材、工法、作業工程を検討します。お客様のご予算やご要望を反映させた最適なご提案を行います。

ステップ③：古い屋根材の取り外し

既存の古い屋根材と防水シートを丁寧に撤去し、屋根を支える構造材の状態も確認します。必要であれば、下地材の補強や新しいものへの張り替えも行います。

ステップ④：新しい防水層の設置

新しい防水シート（ルーフィング）を屋根全体に敷き詰め、雨水が建物内部に入り込むのを防ぐため、万全な防水処理を施します。

ステップ⑤：新しい屋根材の取り付け

事前にお選びいただいた新しい屋根材を取り付けていきます。風に対する強さやしっかりと固定されているかを意識し、確実かつ丁寧な作業を行います。

ステップ⑥：最終仕上げ、検査、お引き渡し

棟板金の設置や雨仕舞（雨水が入り込まないように処理する部分）の最終仕上げを行い、屋根全体の最終確認を実施します。お客様に立ち会っていただき、工事完了のご報告を行います。

5. 屋根葺き替え工事をご検討いただく目安

以下のような状況がご自宅に見られる場合、屋根の葺き替え工事をご検討いただく頃合いかもしれません。

✅建物が建てられてから20年以上経過している

✅ご自宅の屋根から雨漏りが発生している

✅瓦やスレートといった屋根材に、割れ、剥がれ、または顕著な色あせが見られる

✅過去に行った補修工事で、根本的な改善に至らなかった

✅外壁の塗り替えや断熱リフォームと同時に行いたい

6. 新しい屋根材を選ぶ際の考慮点

屋根を葺き替える際、どの屋根材を選択するかによって、外観、性能、そして費用が大きく変わってきます。主な屋根材の特徴を比較してみましょう。

屋根材	特徴	メリット	注意点
瓦	和風・重厚感	耐久性◎・遮音性◎	重量があり耐震対策が必要
スレート	軽量・コスパ◎	デザイン豊富・施工しやすい	耐用年数15〜20年程度
ガルバリウム鋼板	超軽量・高耐久	サビに強く、現代的な外観	防音・断熱対策を併用すると◎
アスファルトシングル	北米で人気、柔軟で曲面にも対応可	断熱性あり	国内では施工対応業者が限られる場合も